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SSLとは?
SSL(Secure Sockets Layer)とは、インターネット上でデータを暗号化して送受信するためのプロトコルです。プロトコルとは、コンピュータやデバイスがネットワークを通じて通信する際の約束事や規則のことです。
これにより、異なる機器やソフトウェアが正確かつ効率的にデータをやり取りすることができます。
SSLの基本的な仕組み
SSL(Secure Sockets Layer)は、インターネット通信を暗号化するための仕組みです。具体的には、ホームページとユーザーの間の通信を保護し、改ざんやなりすましを防ぐ役割を果たします。
特にお問い合わせフォームのあるホームページは個人情報を入力するため、入力された情報が漏洩しないようにSSL化しておく必要があります。
HTTPとHTTPSの違い
HTTPとHTTPSの違いについて以下4つの観点からご説明します。
①データの暗号化
HTTP: データは暗号化がされないまま送信されるため、第三者が通信内容を盗聴するリスクがあります。
HTTPS: データはSSL/TLSによって暗号化されて送信されます。これにより、通信内容の盗聴や改ざん防止に適しています。
➁セキュリティ
HTTP: セキュリティが低く、特に個人情報や機密情報の送受信には適していません。
HTTPS: 高いセキュリティを提供し、オンラインショッピングや銀行取引など、機密情報の送受信に適しています。
③認証
HTTP: サーバーの正当性を確認する手段がありません。
HTTPS: デジタル証明書を使用してサーバーの正当性を確認できます。これにより、偽サイトの防止をしやすくなります。
④SEO(検索エンジン最適化)
HTTP: SEOにおいてマイナス評価を受けやすくなります。
HTTPS: Googleなどの検索エンジンは、HTTPSサイトを優遇する傾向があります。これにより、検索結果で上位に表示されやすくなります。
⑤警告表示の回避
HTTP: 画面上部にあるURLに「安全ではありません」や「保護されていない通信」などの警告が表示されます。ユーザーから不審に思われる可能性があります。
HTTPS: 画面上部にあるURLに「安全ではありません」や「保護されていない通信」などの警告の表示がされません。
SSLの歴史と進化
当初のSSL1.0は1994年にNetskape社によって開発されました。しかし、開発当初は設計上の問題もあり、公開はされませんでした。その翌年の1995年、ようやくSSL2.0の公開を果たしましたが、セキュリティ上の問題で迅速な改良を求められました。Netskape社の対応は早く、1996年には暗号化アルゴリズムの強化とプロトコルの設計改善が行われ、SSL3.0がリリースされました。
SSLからTLSへの進化
SSLの歴史は、TLSへと引き継がれていきます。TLS(Transport Layer Security)とはSSLの脆弱性を修正し、より安全なプロトコルとして1999年に登場しました。現在では、セキュリティにおいてより強化されたTLSが主流となり、SSLは既知の情弱性が多く、現在では推奨されていません。そのため、ほとんどのホームページやアプリケーションはTLSを使用していますが、一般的には「SSL証明書」や「SSL」と呼ばれることが多いです。
SSL証明書の種類と選び方
SSLの証明書には種類があり、それぞれの特徴があります。
それぞれの特徴を理解して使用しましょう。
ドメイン認証(DV)
ドメインの所有権のみを確認する基本的な証明書です。発行が迅速で、費用も比較的安価です。個人ブログや小規模なホームページに適しています。
組織認証(OV)
ドメイン所有権に加え、企業の実在性も確認できます。企業情報が証明されるため、信頼性が高まります。コーポレートサイトや中規模のECサイトに適しています。
拡張認証(EV)
最も厳格な審査基準を満たした証明書です。ブラウザのアドレスバーが緑色になり、企業名が表示されるため、ユーザーに高い信頼感を与えます。大規模なECサイトや金融機関のホームページに適しています。
SSLの導入によるSEOへの影響
SSLを導入することはセキュリティ強化だけでなく、SEOに対してもいくつかポジティブな影響を与えます。SEOとは具体的には、Googleなどの検索エンジンで特定のホームページを上位に表示させるための施策を指します。つまり、SSL化を行うことは、この施策を支援してくれる1つの機能でもあります。
HTTPSが検索エンジンに与える影響
HTTPSが検索エンジンに与える影響は、次の理由からセキュリティ面だけでなく企業名の認知度アップの可能性を秘めています。
①検索順位の改善
ネット上には便利な情報提供だけでなく、詐欺と思われる危険なサイトもたくさん存在しています。ユーザーがこのようなサイトに引っかからないように、Googleなどの主要な検索エンジンは、安全なウェブ体験を提供するためにSSLを使用しているサイトを優遇する傾向にあります。
➁信頼性の向上
SSLを導入することでセキュリティ面が強化され、ユーザーから信頼できるホームページとして認識されやすくなります。
③警告表示の回避
➁の内容に繋がりますが、SSLを導入していないホームページには、「安全ではありません」や「保護されていない通信」といった警告が表示されます。この警告により、ユーザーはそのホームページに対し不信感を抱く可能性があり、ホームページを離れる原因にも繋がります。
ユーザーの信頼感とコンバージョン率の向上
検索順位の改善、信頼性の向上、警告表示回避の3つの効果により、コンバージョン率の向上に繋がりやすいです。コンバージョンとは、ホームページやアプリケーション上でユーザーが特定の目標を達成することを指します。コンバージョン率とは、サイト訪問者のうちどれだけの割合がコンバージョンに至ったかを示す指標です。具体的な目標とはお客様によって変わりますが、例えば以下のような内容です。
- 商品の購入者数を増やしたい
- 資料請求の数を増やしたい
- 求人数を増やしたい
- お問い合わせの件数を増やしたい など
このような指標は、サイトの効果を目に見える形で確認でき、マーケティング戦略を立てるために非常に重要な役割を果たします。
SSLの重要性まとめ
SSLの仕組みやその重要性について理解いただけましたでしょうか?
SSLはセキュリティ強化ができるだけでなく、ホームページの信頼性やコンバージョン率の向上に繋がることが分かりましたね!
メリットがたくさんのSSLを導入し、サイトを適切に運用していきましょう!